2017年も5月1日より「冷房時の室温を28°Cで快適に過ごせる服装や取組を促すライフスタイル『クールビズ(COOL BIZ)』」がスタートしました。
「クールビズ」というと、「半袖シャツにノーネクタイ」など、涼しい格好で仕事すること、あるいはそうしたビジネスファッションをイメージしますが、じつは家庭でも実践できるんですよ。
環境省では、「各家庭やオフィスなどで、夏の冷房の設定温度を26.2℃から28℃に設定するだけで、大きな温室効果ガスの削減が期待できる」と提唱しています。
そうすることで、エアコンの種類にもよりますが約13%の電気代節約にもなるそうです。
となれば、家庭でもクールビズを取り入れたいところ。そこで今回は、地球温暖化を防ぐアイデアのなかから家庭や個人でもできる方法をピックアップ。環境のためにははもちろん、電気代節約のためにも、ぜひ試してみてくださいね。
参考 環境省 クールチョイス
髪を1cm切るだけ、タオルを使うだけでエコ&節約
全国理容連合会が地球温暖化防止対策に歩調をあわせ、取り組んでいるのが、「髪を1㎝短くして体感温度を1℃下げる」をキャッチフレーズとした「クールビズ・ヘアスタイル」。
2017年のスタイルは、短くても毛束感を出すなどして動きをつけた「すそまわりが短く、風のとおりがよい」髪型が選ばれました。
「髪を1㎝短くして体感温度を1℃下げる」ことについて、科学的な根拠はないそうですが、見た目に涼しいし、ちゃちゃっと洗えるので水道代、ガス代などの節約にはつながりそうですよね。なにより、こうした取り組みをきっかけに、温暖化防止に対する意識が変わることが大切です!
ちなみに、髪を乾かす時、ドライヤーをなるべく使わずタオルドライで乾かすのも、地球温暖化対策&電気代節約の方法のひとつですよ。
再配達をやめるだけで社会全体が節約モードに切り替わっていく
新しい取り組みとして、宅配便の再配達をしないだけでもエコになるという運動が始まっています。
宅配便の再配達は全体の20%にあたり、再配達で消費されている労働力は1.8億時間、再配達のトラックから排出されるCO2はおよそ42万トンに及ぶそう。これは、山手線内側の面積の2.5倍の杉林が年間で吸収する二酸化炭素量に相当します。
※参照:宅配の再配達の削減に向けた受け取り方法の多様化の促進等に関する検討会 報告書より
こうした二酸化炭素の排出量を減らすため、環境省は「COOL CHOICEできるだけ一回で受け取りませんかキャンペーン~みんなで宅配便再配達防止に取り組むプロジェクト~」を立ち上げ、注文した商品を配達してもらうための「受け取る時間帯を指定・受け取る場所を指定」の2つのアクションを経済産業省、国土交通省とも連携して、推進しています。
※環境省 クールチョイスより
宅配便の再配達などがなくなれば、人件費も節約され、燃料費も節約され、将来的には運送代が安くなるかもしれませんね。
参考
参考 再配達防止編:COOL CHOICE イメージキャラクター3DCG動画(環境省)
28°Cは健康にも最適温度!涼しい工夫で光熱費全般を節約!
環境省では、家庭や個人でもできるクールビズを提唱していて、特に健康のためにも「夏こそ適度に汗をかく生活を」と呼びかけています。それは結果的に電気代をメインにした光熱費の節約につながり、病気にならないことで医療費の削減にもつながります。
エアコンで体を冷やしすぎないためにも、室内温度は28℃が適温。それでは暑いと感じるなら、除湿機能を使って体感温度を下げると良いかもしれません。なんでも、湿度が15%下がると体感温度が1℃下がるのだとか。エアコンの機種により違いはあるようですが、28°Cの設定でも湿度を下げることで12%~20%節電につながるそうなので、ぜひお試しください。
注意:なかには電気代がもったいないからとエアコンをつけずにガマンして、部屋のなかで熱中症になる人がいますが、ムリは厳禁です。適度な冷房使用を心がけてください。
室温28°Cを快適に過ごす節電アイデア10選
1:家族でひとつの部屋に集まれば、1台のエアコンを稼働させるだけで、すみます。そして、冷やした空気を逃がさないようにドアや窓をしっかり閉めましょう。
2:外出する場合は、留守中の室内温度の上昇を抑え、熱がこもらないように、カーテンやブラインドを閉める、遮熱シートを使うなどの工夫をしましょう。 TVやステレオといった家電からの放熱も影響するので、使わないなら電源はOFFにしておきましょうね。
3:エアコンの室外機には屋根をつけて直射日光を回避し、まわりには物を置かないようにするとエアコンの効き目がよくなり、節電になります。もちろん、フィルターの掃除も欠かせません。
4:エアコンの冷気を部屋のなかで循環させるために扇風機を効果的に活用しましょう。また、うちわや扇子で仰いだ風も案外と涼しいもの。リビングに置いておくと良いでしょう。
5:電気製品を買い替える際は、省エネをうたっている製品を購入しましょう。
6;冷却ジェルシートや氷のうなどの冷感グッズを使ったり、体のなかからクールダウンできるかき氷や夏野菜もお試しを。
7:時短レシピは調理から発生する放熱が減って、室温上昇が抑えられます。
8:昔ながらの「打ち水」はやはり効果あり。朝夕に取り入れてみてください。また、ベランダでヘチマやゴーヤといったツル植物を育て、「緑のカーテン」をつくるのもおすすめ。
9:風鈴の音色や水槽の金魚など、耳で聞いたり、目で見たりして、涼しさを感じることも。五感を使って夏の風物詩を楽しんでください。
10:麻やリネンなど空気が通りやすい素材のファッションで体感温度を下げましょう。
いずれも電気代の節約に役立つアイデアばかり!楽しみながらエコ&節約を!
参考 環境省 うちエコ診断